本企画のご案内をいただき、とても嬉しく幸せな気持ちでいっぱいになりました。
ちょうど去年の今頃、私達はびわ湖ホールでの本番を直前にワクワクとドキドキに胸躍らせていた時期でした。この後に、まさか、歌えない日々がやってくるなんて、次から次へとあらゆるコンサートやイベントが中止になるなんて、夢にも思わず…。
私が以前から憧れていたKEIBUN第九に参加しようと決心したのは、数々の素晴らしいソリストと同じ舞台に立てる、共演出来ると言う理由からでした。中でも錦織健さんや森麻季さんといった一流アーティストの歌声を間近で聴くことのできる体験は、歌う上でとても勉強になり、舞台に立ち続ける人たちの音楽に対する姿勢も学ばせていただけたと思っています。
今回の中止を受けて、覚悟はしていたもののやはり、寂しさと悲しさは拭いきれませんでした。一緒に練習してきた仲間とも今年は会えないのだな…という残念さも込み上げてきました。
そこへ、熱いメッセージで繋がろうとのお誘いに、私達は離れ離れではなかった!今年がだめでも来年がある!まだ、終わったわけじゃないと、新しい希望を感じることが出来ました。
さすがKEIBUN!メンバーの気持ちを分かってくださっている。
そうだ、来年も再来年もKEIBUN第九は続くんだ。生まれ変わるんだ。またあのびわ湖ホールで仲間と共に思い切り歌えるんだ!
そう信じています。
練習に通う日々は時に大変で自信を失いかけることもありました。けど、本番のステージに立ち、びわ湖ホールの素晴らしい響きに包まれると、「来年もここでこうして歌いたい!」と思ってしまう不思議。クセになるということですね。
そうです。2021年の12月は、是非、皆さんで高らかに歌い上げましょう。その時、指揮者、オーケストラ、ソリスト、合唱団、皆の表情は歓喜に溢れていることでしょう。
改めて、スタッフの皆様にお礼申し上げたいと思います。
私達を忘れずにいてくださって、ありがとうございます。
希望をくださってありがとうございます。
次にお会いする時まで、健康を大切に、自主トレーニングを重ねて、精進する気持ちです。

ソプラノ 梶谷明美