友人に誘われてKEIBUN第九に参加して20年以上になります。その間、なんと毎年欠かさず参加して参りました。
第九は何度歌っても感動が褪せることなく、素晴らしい空間を作ってくれます。演奏者も観客も一つになり、今この時間と場所を共有することができる喜び、これがまさに”兄弟”になるということなのかな、と感じさせてくれます。それと同時に、「一年はこの瞬間のためにある!」という気分にもさせてくれます。
そんな第九を今年は歌えない・・・かなりショックでした。「一年はこの瞬間のためにある」はずの第九を歌わなかったら、何を今年の締めくくりにしたらよいのか??
奇しくも今年はベートーヴェン生誕250年の記念の年。テレビ等でも特集が組まれ、様々な指揮者の第九を聞く機会に出会いました。しまい込んでいたCDも引っ張り出しました。実のところ、毎年歌うことで精いっぱいで、ゆっくり第九を聴くということをしていなかったなあ。。ドイツ語の発音にもクレッシェンドにも気を使うことなく、ただただ耳を傾ける第九は、いつもと違う発見や感動の宝箱でした。
コロナで歌えない一年は、気難し気なベートーヴェンが「しっかり聴くべし」と与えてくれた機会だったのかもしれないな~と思っている今日この頃です。
でも、来年はまた、歌いたい!歌える状況になることを祈っています。