パリで活躍したドビュッシーは、少なくとも9回住まいを変えています。家族と住んだ家、恋人と住んだ家、そして3回の結婚で住んだ家…その中で、唯一の完成されたオペラ作品である「ペレアスとメリザンド」を完成されたのが、このカルディネ58番地の家でした。

建物には、それを記したプレートが掲げられています。

ドビュッシーの作品には、彼の交友関係の強い影響の影響がみられます。特に目立つのが詩人や文人達との交流によって生み出された多くの歌曲や舞台音楽。(残念ながら舞台音楽はそうたくさん完成されていません。)当時の流行だった高踏派や象徴派の詩人と、カフェやキャバレー「黒猫」で盛んに交流をしたようですが、その中の1人であるヴェルレーヌが住んだ家も、パリ市内に残っています。ここにはあのヘミングウェイも暮らしたそうです。

当時の文人達が通い詰めたというキャバレー「黒猫」は残念ながらもう残っていないのですが、現在のパリの芸術拠点といえば何と言ってもオペラ座です。このオペラ座は主にバレエ公演に使われる方で通称「ガルニエ」です。オペラが多く上演されるのは新オペラ座とも言う「バスティーユ」。

こちらガルニエの天上画は、シャガールの作品なんですよ。