イギリスを本拠地に演奏活動を続け、5月には受賞記念リサイタルでお世話になる井尻愛紗さんからメッセージが届きました!





ピアノとモデル活動で、なかなか盛りだくさんな毎日が過ぎ、その上、パリからデュオ共演を続けているヴァージルがやって来て集中的にリハーサルをしたり、デンマーク、ドイツから親友が訪ねて来てくれたり、2008年にショパンのコンチェルトを共演させて頂いた指揮者のケン君との感動の再会があったり、あっという間に4月になってしました。5月のびわ湖ホール、また東京オペラシティでのリサイタル、大きな励みを感じています。



さて、英国に戻った私の今年の幕開けは、ロンドンで1週間にわたって華やかに開催された「ショパン祭」でした。沢山のショパンファン囲まれてショパンの詩情をピアノで奏で、陽気なお祭りの空気の中でショパンにしんみり浸る・・・。なかなか面白い演奏会になりました。会場も立見が出るほどの満席になり、感動の思い出が今もショパンの音楽に輝いている気がします。



それから、先週はスタインウェイ・アーティストとして初めてのスタインウェイホールでのリサイタルを持たせて頂きました。ワーグナーのスタインウェイ、真っ赤なフェラーリ・スタインウェイなど興味深い楽器が運ばれてきた3月のスタインウェイ・サロン。







今回は、NYスタインウェイにて舞台に立つことになりました。シューベルトやモーツァルトを演奏すれば、もっとこの楽器の良さが醸し出せたのではないかと思いながら、一夜はショパン、シューマンそしてリストと、ロマンチックなプログラムに楽器が、まろやかな音色だっただけに、インスピレーションと情熱を深くそして丁寧に奏でてくれました。新しい色を発見した瞬間、お陰様でブラボーの大きな歓声に包まれて、その後のレセプションではシャンパンを味わいながら、まだ19世紀のロマンチックな音の世界に陶酔しているようでした。演奏会には、デンマーク、ドイツからの友人のほかイタリアから古い友人も来てくれて驚きの再会となり、その後の打ち上げはかなり盛り上がりました。



そして今週は、イースターです。かわいらしい卵とひよこが色とりどりに街を飾り、風はとっても冷たいのに春の到来に喜びを感じているロンドナーたち。私は、今月のバースとロンドンでの演奏会の新しいプログラムを磨き始めたところです。




ワーグナーのスタインウェイは彼の住まいから運ばれ、このピアノで彼が作曲し演奏していたのかと思うと、感動で鳥肌の立つ思いでした。音色はなかなか鮮やかで、19世紀のピアノとは思えないほどの管理状態!リヒテルが一度演奏会で使ったということも聞いています。





スタインウェイホール演奏会後、

お世話になっているマネージャーのマウラと





ロンドンより

井尻愛紗