Walk On vol.45 伝説と歴史の舞台を歩く 石田町

DATA長浜市・米原市
  • 歩行距離 約4km
  • 歩行時間 約1時間15分

石田三成出生地から三献茶の逸話の寺へ

 

近江出身の戦国武将で豊臣秀吉の側近として活躍した石田三成。その人物的評価が見直されている。ドラマやゲームなどの影響により、三成ゆかりの地をめぐるファンも急増している。

その中のひとつが三成の出生地である長浜市石田町。石田バス停から南の一画が石田家の屋敷跡で、その南端の石田会館に三成の座像や顕彰碑がある。館内には三成に関するパネルが展示されている。会館の南東にある八幡神社の裏には石田一族と家臣の供養塔があり、また、バス停の北側には三成の産湯(うぶゆ)に使ったと伝わる井戸も残されている。

この集落の東に横山城跡があり、その山向こうに少年時代の三成(幼名は佐吉)が修業したという大原観音寺がある(※)。当時、長浜城主であった秀吉が遊猟で寺に立ち寄った際、小姓の佐吉が茶を献じた〝三椀の才〟いわゆる「三献茶」の逸話が伝わる寺である。

汗だくの秀吉を見た佐吉は、1杯目は大きな碗にぬるめの茶を入れて出し、おかわりを求められると1杯目より少し熱い茶を碗に半分だけ、3杯目は熱い茶を小さな椀に入れて差し出したという。喉の渇きに応じた三成の対応が秀吉の心を射止めた。これは後世の創作とも言われているが、観音寺には三成が水汲みに使ったと伝わる井戸も残っている。

石田町から観音寺までは新しい観音坂トンネルもできて歩きやすくなった。峠越えの観音寺道(たにぐみ道)は健脚向きだが、古(いにしえ)の旅人の気分で歩いてみるのもいいだろう。

 

 

※三成の母の故郷である木之本町古橋の法華寺三珠院という説もある。