しがぎん経済文化センター

おもしろ絵手紙教室 講師 脇坂 正義 先生

「自分らしく素直な気持ちで 自由に筆を走らせてみよう!絵手紙で広がる新しい世界」

脇坂正義先生インタビュー

「絵手紙」とは文字通り「絵のある手紙」のことだが、もともと「絵手紙文学」として誕生したものだと脇坂正義さんは話す。

「昭和50年代なかばに書家の小池邦夫先生が提唱した芸術のジャンルのひとつで、少し特徴的な作法で行っていきます」

そのひとつが「ヘタでいい、ヘタがいい」という考え方。いったいどういう意味なのだろう?


「絵手紙は気持ちや素直な心を伝えるためのもの。うまくかこうとか、褒めてもらおうとか、人の評価を求めると、相手の心には届きません。大切なのは〝無為而尊(むいにしてとうとし)〞―心でかくことなのです」


自分の気持ちを素直に表現し、感じたままに伝えることが絵手紙の真骨頂なのだという。しかし、ビギナーとしては不安も残る。


「絵手紙の作法は、うまいへたにとらわれず、自由にかくためのものです」と脇坂さんはにっこり。「筆の持ち方も従来とはまったく異なり、筆のてっぺんを軽く持ち、肘を上げリラックスした状態でかいていきます。かき順も右から左、下から上でも構わない。さらに下がきもありませんし、手本もありません。必要なのは先入観を捨てること!このようにお伝えすると、たいていの生徒さんは驚かれますが(笑)」


うまくかくように習ってきた作法とは逆に「ヘタにかいていい」と言われると、戸惑うのも当然のこと。しかしこの意外なルールこそ、絵手紙に新たな意味を与えたと言っていい。


「かく人が自分の目で見て、自分の心が感じたまま伝える、それが絵手紙です。そこに〝失敗〞はありません。失敗がないから恐れる必要もない。自分の好きなものを、日記のように気楽にかいていく。出来上がったら誰かに送ってみる。それだけでいいんです。そう思えば楽しいでしょう?」


発想の転換とはなかなか難しい作業だが、気づいた頃には絵手紙の魅力に魅せられていること間違いなし。脇坂さん自身も昭和30年代から年賀状教室の講師として教えている中で、小池氏と出会い、絵手紙の楽しさ、面白さにすっかりはまってしまったという。

パソコンなどの普及で一時は字をかくことへの関心が減ったこともあったが、昨今の書道ブームなどもあり、再び注目が集まっている。脇坂さんも今この時代だからこそ、絵手紙がクローズアップされることに意味があると考えている。


「筆、墨、そして顔彩といった日本の伝統的な道具を用いて和紙にかいていく。この作業こそ日本人の原点ともいえるものではないでしょうか。絵手紙を通して、日本文化や日本の歴史への関心を深めていただければと思います。講座では季節感あふれる題材を取り上げていく予定です。お楽しみに!」


講師プロフィール

日本絵手紙協会公認講師 脇坂 正義 (わきさか・まさよし)

明石市在住。幼少から手紙や年賀状をかくことに親しむ。昭和30年代より年賀状教室の講師を務める中で、絵手紙と出会い、日本絵手紙協会公認講師の資格を取得。現在も明石市を拠点に、大阪、神戸など数々の教室で講師として活躍、絵手紙の普及につとめる。
※日本絵手紙協会は小池邦夫氏によって昭和60年に創立。平成17年山梨県忍野村に「小池邦夫絵手紙美術館」が開館されている。

脇坂正義先生

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